フィニッシャーズカラー色味の変化について
お客様よりフィニッシャーズカラーの一部に色味の変化、バラツキが出ているとのご指摘を受けまして全てのカラーを調査いたしました。
お客様よりいただきましたご意見は、「フォーミュラレッド」「ブライトブルー」「カーポンブラッマット」の3色が特に激しく色味が変化しているとのことでした。
特にその3色は念入りに調査いたしました。
調査方法は下記の通りでございます。
- 初回生産時に色見本を作ります、色を決めるときに使ったタミヤ製プラ板(白、0.5mm)に吹きつけたカラーチップを色見本カードに貼付し、複数生産、保存します。
このカードには使用塗料(顔料、染料)調合比率、吹きつけ時の希釈率と吹きつけ回数等の詳細なデータが書かれておりコンピューター管理されています。
- 2回目以降の再生産時に同じ調合比率に基づき生産します。
再度同条件で吹きつけテスト等を行ないます。
ここで違う場合(今までありませんが)修正、再調合します。
- 現在日本の顔料、染料は丸紅等の大手商社が輸入窓口となっており、海外の粉の品質、輸入時期、輸入商社の取り扱い等による色味の変化は経済産業省の指導に基づき厳しく統制、基準徹底がされており、まずありえません(あったらフィニッシャーズのみならず日本製品全てが困ります)、それに本物の岩から砕いて作った粉は高すぎて使えませんのでほとんどが国産です。
そのためより安定した品質になっています。(本物は主に日本画や油絵に使われています)
- フィニッシャーズカラーの色味の変化についての調査の結果初回発売時と色味は同じでございます。
結果お使いになる時の希釈、吹きつけ回数、下地の色が影響している可能性が大きいのではと思います。
- 今回ご指摘いただきましたカラーのフォーミュラレッドのオレンジは、かなり隠ぺい力の強い色ですが、2回吹きと5回吹きでは次に吹く赤の色見に変化が出ます。
下地のサーフェイサーがグレーの場合、その上から白を吹き、一旦白い下地にしてからオレンジを吹き(4回が適当です)次に赤を2回ほどが適当かと思います。
4回、5回と吹くとかなり赤くなり、ブライトレッドと変わりない赤に見えてしまいます。
難しいかと思いますが、そのように吹くようお願いたします。
また、希釈をやや薄め(4倍程度)にして吹きつけてください。
フォーミュラレッド(の赤)は明度と彩度で言うと彩度が高いため、透過性 が高く、吹きつけ回数によって赤味が変化します、その変り下地が透けて、微妙な赤の表現が可能となります。
逆に明度が高いと白のような透過性の少ない隠蔽力がある色で、色の粒子が粗く大きく発色は良いですが、微妙な色味の変化が作れません。(フォーミュラレッドのオレンジ)
- ブライトブルーも上記と同じで、透過性が高いため下地や吹きつけ回数によって変化します。
フォーミュラレッド同様に吹きつけの回数、希釈を調整してみてください。
- カーボンブラッマットは瓶の底に白とグレーが沈殿しております。
攪拌不足による色みの変化もあると思いますので、それらを含め現在PPや木製等の攪拌棒の開発を緊急に進めております、タミヤの攪拌棒は小さすぎたり、金属なので洗浄後何回も使える利点はありますが、瓶の底まで攪拌が出来ない、プラは溶ける、割り箸じゃ・・・など、一長一短ありますので、現在、瓶の底まできれいにすくえる材質、形状を模索中でございます。
もうしばらくお時間をいただければ良い製品が出来ると思います。
また、アドバイス、ご教示いただければありがたい次第でございます。
以上フィニッシャーズカラーの色味の変化についての調査をご報告させていただきます。
また、何かご質問、ご意見等ございましたらご遠慮なしにメール、電話、ファックス等でいただけましたら、と思います。
よろしくお願いいたします
フィニッシャーズカラー 責任者 川口 信義